音楽をアルバム単位で聴く。part2

以前、アルバム単位で音楽を聴く記事を書きましたが、個人的にもっと書きたいアルバムが多かったのでさらにまとめようかと。でもなんかアルバム単位のはずなのにとっちらかった文章を書いてしまった気がします...

 

 

↓↓↓以前の記事はこちらから↓↓↓

katashinasizuku.hatenablog.com

 

今回は以前の記事より少し多い紹介なりますのでお暇があれば。

また音楽ジャンルに一切のまとまりがない記事になっていますので予めご了承下さい。

それでは片品がお送りいたします。

Don’t miss it

 

 

 

 

 

1.ハービーハンコック - 処女航海(Maiden Voyage)

 

 

 

このアルバムはもしかしたら私よりもよく存じ上げている方が多いかもです。ハービーハンコック、60年代から続く現代ジャズシーンを語るにはこの方は欠かすことはできないお方。

そんなジャズ界の巨匠であり、その中でも65年に発表されたこのアルバム「処女航海」はジャズアルバムにおいてマスターピースの一つです。

99年にはグラミーの殿堂入りをした本作。

このアルバムは曲数は5曲と少なめですが、このアルバムの完成度ははっきり言って異常だと思います。

何よりも各音源の「一体感」が凄まじい。用語を使えば「インタープレイ」というべきでしょうか、(すいません、はっきり言って詳しく知らないので何ともです。)一曲目でありアルバムタイトルでもある処女航海からそれをヒシヒシと感じます。

例えるなら一部の腕時計に複雑な構造として組み込まれる、物重力やさまざまな外部の影響を受けないようにする構造であるトゥールビヨンを内蔵するように。

彼らの演奏はカチカチと精緻にハマっていく快い感覚を味わえます。

パートソロの最中特にそれを感じて、聞いていてパートソロに「おおー!かっけぇー!」とならないんですよね。めちゃくちゃ難しく超一流の演奏であるはずなのに。これが本当に良い意味で凄すぎるなと思います。私はメタルバンドのギターのリードソロがこちらの顔を舐め回す勢いで近づいてくるような、それでいてこちらも思わず声を上げてしまいたくなる音楽性も大好きです。(調べるとこれもインタープレイのあり方の一つなのだそう。観客との一体感と表現されていてステキな響きです。)

でも、周りに左右されずノイズにもなり得ないような静かに流れていく音楽性もまた大好きです。

自分だけの静かな居場所、例えば街の片隅にある純喫茶のように心癒されます。

是非是非聴いてみてください。そして作業しつつ注意せずに聴いてみるのが一番おすすめかなと私は思います。

そういう音楽性だと私は思うので。

 

 

 

 

2.ニルヴァーナ - Incesticide

 

 

 

次はグランジ、いやジャンルとか関係なしに時代のロック音楽の固定観念を尽くぶち壊したオルタナティブロックそのものとでも形容すべきバンド、ニルヴァーナ

その中からスタジオアルバムのインセスティサイドを紹介します。

インセスティサイドの意味は「近親〇〇」だそう。いや、言えるかこんなとこで!

アルバムのイラストからも滲み出るバンド独特の狂気性(隠し文字で女〇器を意味する単語も入ってるそう。だから言えるか!)ですが、このアルバムはバンドが意図して制作したアルバムではなく当時の未発表音源等をまとめたものがメインでレーベルが新しいアルバムを作らないバンドに業を煮やして作ったものだそうです。

このアルバムは「つなぎ」でしか無いとされていますが、ぶっちゃけ私はこのアルバムが一番好きまであります。といってもニルヴァーナのアルバムって月一くらいで一番好きが変わってる気がしますが。

さて、あくまで未発表音源のまとめとはいえニルヴァーナというバンドの力は計り知れないもので、粒ぞろいの名アルバムであることは間違いないと思います。ニルヴァーナは全アルバムそうなのですが、ギターとベースのノイズの奥からしゃがれたシャウトが飛び出るわ、めちゃくちゃな構造のパワーコードの羅列を意図も容易くまとめるわで本当に尊敬します。

私が中でも好きなのがディーヴォのカバーである「turnaround」、そしてオリジナルの「hairspray queen」の二曲です。

前者はサビ的な部分の構造をよくスリーピースの三音でカバーしきったなぁと。不安定なサビの変態スリーコードが好きすぎて。この曲は1発で心を射抜きました。

後者はベースの開始から最高に意味不明です。いや、本気で思うのですがこのベースリフで始められる曲他にあります?

あったら本当に教えてください。その上に重ねてくるのが下手とも言えてしまうよくわかんないカッティングによくわかんないシャウトですよ?異端すぎてこの曲は本当に大好きです。

他にもビーズワックスやアニュウリズムなど大好きな変態曲がたくさん収録されています。

アルバム単位で聴くという記事タイトルとと矛盾してしまいましたが、このアルバム一部が知られていたりであまりフルで聴くって方が少ない気がします。

今回久々に最初から聞いてみて、レーベル側の曲順のセンスもかなり高いなと改めて感じたので、元々ニルヴァーナを知っている方も、グランジという音楽ジャンルに触れてみたいという方もこの機会にいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

3.COIL - ROPELAND MUSIC

 

 

ROPELAND MUSIC

ROPELAND MUSIC

  • COIL
  • ロック
  • ¥2037

2人組の日本の音楽ユニット、COILのアルバム。

イギリスに同名のユニットがいますがそちらではなく。

現在はメンバーの1人であった佐藤洋介氏の脱退により岡本定義(オカモト•OK•サダヨシ)氏のみでCOIL名義で活動されています。

このROPELAND MUSICは小学生の頃からよく聞いていたアルバムです。

思い出補正、という概念が混じっていることは否定しきれませんが本当に本当に好きなんですよね。

他のアルバムでも見られるんですが、歌詞とメロディから感じる「気だるげな希望感」が一番たまらないのがこのアルバムだなと思います。近いところで言えばオアシス的なんですが、歌詞なんかは「後ろ向きな明るさ」を前面に出していて結構違う印象があります。

また楽曲は先ほど紹介したニルヴァーナやオアシス、ペイヴメントなどの影響が見受けられる楽曲で、そこにしっかりと日本的なテイストを織り交ぜて昇華しています。

COILはこの歌詞の「気だるげな希望感」であったり「後ろ向きな明るさ」が魅力的なんですよね。すごくネガティヴなようで開き直るように明るさを見出す感じ。人の気持ちも掌のようにくるくる回るような、それでいて嫌さがなく爽やかに感じるような。

ある意味で人間讃歌を強く感じられて、聴き終わりに少し笑顔になれるアーティストだなと思います。

中でも私が愛してやまない「あん」の歌詞は子供の頃に強い共感を覚えて涙を流したことを覚えています。

アルバム全体としてもそれぞれの楽曲に一つ一つ個性を見出せて聞き応えもありつつ、15曲という長めの曲数だけどあっさり聴くことができると思います。

聞いて!私の思い出!

刺され!私の思い出!

 

 

 

 

4.DOPING PANDA - DANDYISM

 

DANDYISM

DANDYISM

 

ロキノンのスターことフルカワユタカが帰ってきた。

そう、12年に惜しまれながらも解散し、今年ファンの悲願であった再結成を果たし帰ってきたバンドこと通称「ドーパン」。

新曲「Imagine」もあの時のドーパンを想起させる最高の楽曲でした。

スターが帰ってきた今、紹介しなくてどうする!ってことでこれまた大好きなメジャー1stアルバム、DANDYISMです。

正直この記事をまた書きたくなったきっかけとなるバンドです。ジャンルに囚われないと言っといてロックばかりで申し訳ない。好きなもんで

これに関しては言うことがありすぎて言うことがないというか。意味がわからないかもしれませんが本当に凄いアルバムだなと。

ロックバンドなんですが、めちゃくちゃクラブミュージックのような縦ノリで思わず踊りだしたくなるんですよね。

テンションがハイになってカッ飛ぶような、精神がこのバンドを求めたくなるような、なんかこれ以上は危ない発言になりそうなので控えますがとにかくすっごいです。

キラーチューンである「Miracle」や「Hi-Fi」を始めとしたノリノリのダンスビート、「Snow Dance」のようなチルも楽しめる絶妙な匙加減で曲が並ぶ本作。

よく「ドーパン」は時代が彼らに追いつかなかったなんて言われますが、確かにロックバンドで4つ打ちのダンスビートが流行ったのは彼らのメジャーデビューから10年後くらいでした。

しかし、私は彼らの音楽はそもそも時代に囚われない、古くも新しくもない普遍であり至上の音楽だと思います。お洒落さはもちろん、ロック特有の荒々しさも兼ね備える彼らのアルバムの中でもこのアルバムが一番大好きなんです。

とにかく言えることが大好きしかなくて困ってます。

助けてください。

そして是非聞いてください。

改めて再結成おめでとうございます。

うれしぃいいいい!!!!!!!

 

 

 

 

5.in the blue shirt - Sensation of Blueness

 

Sensation of Blueness

Sensation of Blueness

  • in the blue shirt
  • エレクトロニック
  • ¥1528

 

 

このアーティストは基本的にこのタイプの音楽が初見であった場合驚き震えるのではないでしょうか。

歌詞はないに等しいのにメロディは全部声。そしていじりにいじられた抑揚とキー、狂いきったようなミックスの密度。一見するとカオスとも言えるのに、そこにはメロディの確かな調和があってぎりぎりの境界で名曲に仕上げられているのです。

初めて聞いた楽曲はこのアルバム収録ではなかったのですが、正直ビビりました。こんな素晴らしい音楽が存在するのかと痛感しました。

ジャンルって言われたら、え?知らないそういえばこの音楽のジャンルを全くわからない。チルウェイヴ?いやでもテンポ速い曲もあるし。え?これ何なんだろう、誰か教えてください、私全音楽のクソニワカなので

本作「Sensation of Blueness」。はっきり言って全曲超がつくほど名曲揃いです。そして何より曲順までもう完璧です。捨て曲の概念など明後日の方向超えて宇宙の塵と仲良しです。

Dressing Up」のイントロのバスドラムが歓迎したかと思えばそこはワンダーランド。ひたすらに未知の世界に飲み込まれます。「Wind bell」のようにローテンポで静かな世界にうっとりしたり、「Mellow Out」のように終始笑顔で頭を振ってしまいたくなるようなキラキラした世界に没頭したりとたまらない時間を堪能すること間違いなし。

混沌と秩序が表裏一体の体験したこともない不思議な世界観に酔いしれたい方はこのアルバム必聴だと思います。

 

余談ですがin the blue shirtの主催(で言い方合ってるのかわかりませんが)であるアリムラ氏によるYouTube等ライブ時の笑顔がめちゃくちゃステキです。この笑顔見ながら聞いているとこっちも笑顔で頭振ってしまいます。外で見ていた際周りに見られて死ぬほど恥ずかしい思いをしました。

 

 

 

まとめになってないまとめ

 

そんなわけで5アルバムを紹介させていただきました。

改めて見てもまとまりがなさすぎてウケますね。うん。

前回の記事でこの「アルバム単位で聴く」という意義的なことは語っていたので、今回はこれにてお別れとさせていただきます。

皆さんも是非聞いていただければ幸いです。

また、コメント等で好きなアーティストのアルバムを教えていただけたりしたら私も嬉しいです。

 

それでは片品がお送りしました。

(カウントダウンTV無くなって悲しい。)