The Band Apart 「Ninja of Four」感想

 

片品です。

 

Ninja of Four

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  • asian gothic label
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Ninja of Four

Ninja of Four

 

7/13日。大好きすぎるバンド、The Band Apart 、通称バンアパの新作フルアルバム、Ninja of Four が発売されました。
7/6日に配信サービスで先行配信されていた本作品。
正直楽しみすぎてゲボ出るくらい楽しみすぎて楽しみでした。
初回限定版は久々にライブ映像が収録されています。8年ぶりくらい?なのかな。は?最高だが?
そうして発売日を過ぎたこともあって、アルバムで新曲である10ナンバーを視聴した感想をこちらで述べさせていただこうかと。

※独自解釈を多分に含みます!!気をつけて読んでください!!


最初に言いますが、ベタ褒めしかしてません。
私は自他共に疑いようなく信者なので。
感想を長々と述べるよりも適した言葉を言わせていただくのであれば、最高、の一言に尽きます。それくらい神アルバムだったからです。
今までのアルバム、まあバンアパってだけで自分の中では神アルバムでしかないのですが。バンアパの一番好きなアルバム教えてって言われたら悩みに悩んでそのまま天寿を全うしてしまうくらいには甲乙つけ難いアルバムを大量に生み出してきたと思います。
その最高のアルバムの仲間に突如として現れた4人の忍者。
最初タイトルを聞いた時は、バンアパらしくもこれまでの毛色とはまた違う、独特の臭みを持った、だんだん食べるたびに美味しさが分かる味わい深い郷土料理のように感じました。
そして本作を早速一周聞いた時。
はぎゃー、これは、はぎゃー、ひゃわー、はわわっ、はわわっ、げぇっ、むむむ、はぎゃー、ひょえー、え、え、え、おっ、お?お?おっ、おー、おおおー、うわっ、やっ、やっ、やややっ、あー、あ、あ、はわわっ、さっ、さっさっさっ、かぁー、か、か、かかかかぁー、ふふふっ、ふふっ、ふっ、ふへっ、ほ、ほほほ、ほへ、へ、ほっふっは、はっひっ!ふ、ぬっ!ぬっ!?ぬぬっ!ぬぅ、、、ぬ!やや、、、やっ!むっ、むっ、あっ、いっ、えー!!、あっ、おおー!こっ、こっ、ここここここ!すっすっすっすっすっすっ、るる?るれ?るろ?あー!!!!くるま!つっつっっ!やぁー!!やぁー!!やぁぁああああぁぁぁああ!!よっ!よっ!いよっ!伊予!さささささささささ!!はへぇーーーーーーー!!!きききききききき!!ふひひひひひひひひ!!にゃー!!!にゃー!!!にゃー!!にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃ?にゃにゅにゃ?にゃ!にゃっにゃっ!にゃーーーーーー!!!?にゃにゃにゃにゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!にゃーーーーーーーーーーーーーーーわー!!!!

 

良すぎて2匹の子猫(デュアルキティ)になりました…。

神でした。10曲分の幸せを頭がなかなか受け入れてくれませんでした。全曲神、バンアパ、平常運転でした。
バンアパのベーシスト、原昌和氏がインタビュー(配信だったかも?)で「ネタ切れで大変」との趣旨のコメントをしていたことや、アルバムの発売がツアーライブに間に合わなかったりと色々難航していたみたいだったので少し心配ではあったんですがあまりにも杞憂すぎて今から切腹したいくらいです。もう猫なんで脇差持てないんですけどね。
バンアパのすごいところは二十数年間ずっと新しい驚きを作り続けてるバンドであるところなんですよ。
そして今回も今までのアルバムとはかなり違うはずなのにバンアパの形をしているんです。兎にも角にも最高のバンドですよ。ホント。
さて、バンアパの話は無限に出来てしまうのでアルバムの感想を述べていこうかなと。
一曲ずつご紹介させていただきますね。


1.夏休みはもう終わりかい
タイトルからなんとなんと。まだ7月なのに8月にまた聴き狂うことを決定されてしまいました。たまらない。
開始から原氏作曲だ!と思いました。多分合ってる、、、と思う。原氏作曲の曲、大好きな曲が多いんですよ、、、。何よりコード進行の作り方がオリジナリティ溢れていて、とても複雑な作曲になっていてもう最高にかっこいいんですよね。このゴルフ感(ゴルフ中継に使われてそうな音楽って意味。)もたまらないです。個人的にゴルフ感ってホームセンター感と天気予報感も同意義だと思ってます。
毎日が楽しくもそこに見え隠れする儚さがある、まさに夏の表裏を描いた楽曲だと思いました。
そして最後。あー!バンアパがまたやった!最高!ってなりますね、絶対。曲終盤で曲調ぶっ壊しまくるのはバンアパアルバム出す度毎回やってますね、、、。個人的な解釈ですが、このパートに入った瞬間「全く手をつけていなかった夏休みの宿題がお盆明けに牙をむき出しにしてきた」あの感じがします。
絵日記は夏休み終わり3日前から始めるタイプの片品です。うわー!おわんねー!なること請け合い。

2.The Ninja
本作のタイトル楽曲でありキラーチューンと思われる楽曲です。自分はこの曲をまんまとリピートしまくってます。
あまりにも良すぎて。ドラムは四つ打ちのダンスビートを維持しているのですが、ベースやパーカッションのリズムと綺麗に組み合わさりボサのようなサンバのようなリズム感を形成しています。忍者なのにラテンアメリカ。ブッ込むラテンアメリカ
リードギタリストである川崎恒一氏の特殊なエフェクトの音作りも見事に組み合わさり独特の異国感がたまらないです。
でもタイトルは忍者。以前KATANA(これまた神)という曲もあったことからバイクからも連想を得ているのかな?
そしてですよ、歌詞が最高なんですよ!今までの楽曲のタイトルや歌詞がふんだんに散りばめられているんです!一番AメロからCosmic Shoesって聞いた瞬間ゔるぁああああああ!!ってなりました。
古参ファンも新規ファンも虜にしていくバンアパ。流石です。

3.アイスピック
この曲聴いた感想は「若っっっ!!」でした。
バンアパも結成から20年以上経つわけですが、大体のバンドでもこのタイミングでは成熟した世界観を歌詞にしたりしているイメージがありますし、若々しい歌詞を書いてもどうにも入り込めないというか…やっぱりオジサンが書いた若い歌詞に共感がしづらいなと思う節があるわけです。
しかし、書いている方がバンアパとなるとそれは話が違います。ずっと少年を貫いてきた彼らは違う。今でも生配信でサイレンやりながら爆笑できる少年たちが描く「若さ」が若く無いわけがない。「知子開け」は神回。
バンアパはなにかと歌詞で「飛ばし」がちです。今回は見事に私のモヤモヤを「蹴っ飛ばし」てくれました。自分の力を信じられる、そんな心強いナンバーでした。

4.オーバー ザ トップ
バンアパの王道、といっていいのではないでしょうか、そんな曲。演奏が上手いし美味い。この鋭いリズム感、小気味いいサウンドの応酬。思わずカッコよくて気持ちよくてニヤついてしまいますね。最後の終わり方も一気にバッと切ってくるのがまた気持ちいいですね。
「夜の街」の歌詞が彼らのキラーチューンである「夜の向こうへ」の歌詞と全く同じリズムで歌っていてまたニヤッとしました。
なんかこの曲聴いていると無敵になれますね。そんなニヤニヤ曲でした。この時の片品、終始気持ち悪かったです。

5.キエル
また新しい方向だな、と思いました。サビといったサビも無く、ローテンポで揺蕩うような感じ。自分のなかではオアシスのような楽曲性を感じました。シャンペンスーパーノヴァのイメージ。夕焼けの海岸をあてもなくほっつき歩いていくような曲です。九十九里浜がいいですね、私はそこしか浜辺の実在を知らないので。
タイトルであり歌詞の「キエル」、カタカナ表記なのには何か理由があるのかなと思ったのですが、英語表記にした時に”kill”と読んだりできたり…は無茶ですね、はい。バンアパおっかない言葉大好きだからワンチャンあったりしないかしら。ちなみに”Kiel”だとドイツの港町になったりします。
ここまで無理に横展させといてなんですが、多分普通に解釈して過去が色褪せて消えていくことの寂しさを綴った歌だと思いました。

6.SAQAVA
最初はシンプルなラブソングなのかなと思ったのですが、”SAQABA”が示す通り、これはアルコール讃歌の歌でした。ひたすら酒場をハシゴしてとんでもないスピードで酒をガバガバ。気持ち早めのテンポがその感じを後押ししていますよね。「君に会いたくなる」という歌詞から日常のストレスをアルコールで吹き飛ばしたい!という気持ちがまさに恋慕が如く溢れ出ていて一気に好きな曲になりました。「壊しちゃいけない大事なもの」とは関係性のことか、理性のことか…歌詞一つで多様な世界観を生み出せるバンアパ、さすがです。

7.酩酊花火
はい、結果理性も吹き飛び声も出ず、ベロベロになって千鳥足、といった感じのイントロです。私はまだ未成年ゆえに酒がわからぬ立場ではございますが、明日、というより未来への漠然とした不安みたいなものはいつも喉に引っかかっている感覚があります。きっと大人にとってお酒はそれを吐き出す為に必要なものなんだろうなと思います。暗くて寂しい歌詞からも、曲調のどことない明るさが大人の空元気さや哀愁を感じて大好きな曲です。

8.bruises
今回一番解釈分かれそー!な曲です。なぜかって、歌詞が全部ひらがななんです。曲はどことなく90年代エモ、アーティストで言うとミネラルやサニーデイリアルエステイトを思わせるようなローテンポかつファジーな感じ、大好物です。
ここからは肝心の解釈が分かれそうな歌詞なのですが、全てひらがななことからこれは「夏休みの絵日記」なんだと思いました。といっても小学生の子供が描く絵日記ではなく、大人になりきれないままのような筆者の切実な心情を綴った、(語弊を産みそうではありますが)「大きな子供の絵日記」なんじゃないかと。「みかんせい」という歌詞が「最終日に開く7月から止まった絵日記」と「空っぽな自分」を掛けている感じがします。過去を振り返ろうにもその過去ももう忘れてわからないし、今から誰かに叫んだところで自分の発言が何処かに通って叶うわけもなく。
今思えば夏休み最後に見るスカスカな絵日記のように、自分自身の人生も穴やほつれみたいなものが多々ある気がします。人生の振り返り、ある種日記をつけてあげないとちゃんとしておかないとダメなのかもななんて思いました。
そういった意味でこのアルバムの歌詞で一番「こたえた」歌詞でした。(あくまで自分の解釈です!保険かけてばっかですいません…)

9.夕闇通り探検隊
ゲームだ!!プレステだ!!名作ホラーだ!!
はい。テンション上がりますよね、こういうタイトル。
この曲は1発で打ち抜かれました。いや、他の曲もそうなんですが、この曲は大人になればなるほどクるものがあるのではないでしょうか。こんなガキの自分でもキたわけですし。
夕日、畦道、引きずる木の棒、宿題の詰まった重いランドセル、給食着いれ、裏向きに丸められたプールバック。
本当にそんな曲だと思いました。涙が止まらない曲です。
やらなかった後悔、やった後悔とか含めて悪夢となって顕現する今日この頃ですが、ガキの時分は確かに昼飯にでもなれば忘れていたんですよね。それくらい日々を一生懸命に楽しんで生きていたんだなって。あの頃の同じように眩しかった友達だった子。今頃何してるんですかね、なんて考えてしまいます。
あの頃の夕焼けのような淡い眩しさが胸を劈く一曲だと思いました。

10.レクイエム、まとめ
そんな過去へ気鬱を飛ばしていたら最後にこれですよ。
今回は全力で泣かせるスタイルのようです。
夕闇通りで過去に思いを馳せ、レクイエムは過去の記憶から今に思いを馳せ、変わらない自分に呆れつつもそんな自分に納得して前を向くような明るい曲です。
ゲームのボタンは油まみれ。最近ゲームしながらポテチ食ってないなぁ私。久々やるか、コーラとポテチでドラクエ

はい。というわけでまとめです。
この曲まで聴いた時にふと何故このアルバムが「忍者」なのかが自分の中で納得がいきました。(実際Ninja of FourのタイトルはGang of Fourから取られているそう。なのでここからは独自解釈です!!ごめんなさい!!保険かけさせて!!)
これはきっと私たちが「忍者」だったあの頃、そしてバンアパのメンバー4人が「忍者」だったあの頃、つまり我々の子供時代の姿を重ねたものなんだと思いました。
忍者のように駆け巡ったあの日々。団地にゲーム機とカードもってダッシュダッシュ、自転車立ち漕ぎで坂くだって、集まったらみんなでケイドロ、缶蹴り、氷鬼、たまのドッジボールはガラスを割ったり大騒ぎ。体は疲れてもブルーライトに目を当ててポケモンバトルで続き。意味もなくブランコを大回転させて、強敵逆上がりに大苦戦して、雲梯の上によろめきながら立ち上がって。帰ったら風呂入ってカレー食って不味い歯磨き粉ぶちまけて強靭な寝つきの良さを無事発揮。机の宿題は日に日に埃をかぶっていく。
大きく育ちますよ、この子。
この曲を聴き終えて、思わず小さい頃親に撮ってもらったアルバムを見返しました。写真の中の自分はいつでも満面の笑みを浮かべています。
「ああ、私こんな顔できてたんだな」なんて。もはや夏休みは永遠と言わんばかりのとびきりの笑顔。誰しもが成人して、もう忘れてしまって思い出せない思い出に浸っている写真の中の自分。
誰もが焦がれる無敵の「忍者」は日本にいました。自分はあの時、確かに「忍者」だったので。
もう一度確かに言いたくなります。
「えー!夏休みもう終わっちゃうの!?」
って。

なんだかしんみりした文章になりましたが、これがバンアパ最新フルアルバム「Ninja of Four」の感想でした。
皆さんも是非一度聴いて彼らの世界観を体感して見てはいかがでしょうか。そこからファンになってくださると1ファンとして大変嬉しいです。

では、どうやら2匹の子猫(デュアルキティ)から戻れないことがわかったので今後はこの姿でやっていくのでよろしくお願いします。ちゅ〜るやモンプチ等、皆様のご支援お待ちしております。
片品でした。